超音波診断技術の教育に関する現状と問題点

病院をはじめとした医療施設にとって、今や超音波診断はなくてはならないものとなっている。一般診療では勿論のこと、ERやベッドサイド、往診、在宅医療における画像診断ではその情報収集能力の高さは言うまでもない。

ところが、この超音波診断は誰でもプローブを当てるだけで簡単に!とはいかず、エコー検査を施行するにあたっては検者の髙いスキルが必要となる。

そのために、超音波診断技術の教育には日頃から頭を悩ましている先生方も多いと思うが、エコースキル教育の現状や問題点、今後の教育方針等について考えてみたい。

超音波診断技術教育の現状

医師だけでなく検査室においても、おそらく多くの施設ではエコー教育のためのシステムが構築されておらず、カリキュラムも存在していない施設が多いと感じる。上司なり先輩方より簡単な装置の使い方とプローブの当て方をレクチャーされ、あとは専門書と経験の中で技術を会得していくパターンである。

それでも研修者の中には時に勘の良い者がおり、独自でエコー技術を自分のものにしていけるケースもあるが、殆どの研修生はなかなか上達できないでいたり、技術の習得に長く時間がかかってしまっているのが現状である。中には目の前の画像に写し出されているものが何を見ているのかさえわからず、またいくらやっても上手くならないことから、技術を習得するのを放棄してしまうという状況もあるのではと危惧する。

エコーの教育に力を入れていて且つカリキュラムも作成されている部門においても、実際にはシステムが全く機能していなかったり、研修にあてられる時間や内容が不足していて、なかなか超音波診断技術の習得に繋がっていないという話も良く聞く。

何故エコーの教育が難しいのか?

超音波診断技術の教育で困難を極めている背景でまず挙げられるのが「教育者不足」ではないだろうか。教育者が超音波検査に精通していなかったり、経験を基に自己流でやってきたことを教えている現場を見ることもある。

そもそもエコーをわかっていない者が教えられるわけもなく、出鱈目な技術の伝承が行われてしまったりすることは残念である。また自己流で習得した教育者というのは、自分では検査ができるが、教育となると技術やコツを論理的に伝えることは難しいし再現性は低いと考える。やはりエコーは超音波医学会等の専門医や指導医等、然るべき資格保有者が指導に当たるのが適切かと思う。

次に、超音波診断はCTやMRIと異なり患者と対峙して行う検査であることから、現場で検査中に直接指導することが難しいことも挙げられよう。研修者に対して指導者がその場でレクチャーしたりといったことが昨今では難しくなってきている。

上記と関連するが、研修用患者モデルの確保にも意外に苦慮する。研修者が交代でやったりするが長時間は困難。専用の人形もあるが、やはり本物とは違う。実際は臓器の位置や大きさ等、千差万別であってそれぞれにあわせたテクニックやコツが必要になるため、超音波解剖の理解や基本ビュー描出の練習程度には使えるが、その先の患者個々に合わせた技術の習得には中々至らない。

研修時間の確保も超音波診断教育を難しくしている大きな要因かも知れない。FASTやポイントを絞って使用する時は別だが、エコーは心臓や腹部、血管等多くの領域において検査者が系統立てて検査を行いながら診断を進めることが求められる。逆に系統立てた検査ができるスキルがあればポイントを絞ってプローブを当てていくことは容易となる。するとやはり1度の研修にかかる時間がある程度必要になってくる。

超音波教育 今後の展望

超音波検査技術習得の教育や研修を再現性良く効率的に行っていくには上述問題点を解決することが急務ではあるが、他の各種手術や内視鏡等の医療技術同様に即改善できるのであれば現状のような状況にはなっていないのである。勿論教育システムの構築は今後進めていくが、その中でもカリキュラム的なものは比較的容易に改善できると考える。実際に研修内容と時間の充実は徐々に変更している。

今後取り組むべき課題で最も重要なのは「教育者の育成」と考える。超音波関連学会では超音波専門医や超音波指導医の研修制度もありカリキュラムも充実していることから、多少時間はかかるかと思うが専門医、指導医の人材を増やせると様々な問題も解決されると考える。

また、内部での教育も内容や時間的に不足するのは否めないことから、外部での研修も積極的に利用していきたい。超音波セミナーや講習会、特に実技指導が受けられるハンズオンセミナーは各社で超音波検査に精通した講師から直接指導を受けることができることから内部教育で不足する点を補えるものと考え積極的に活用することは必要である。

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